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ー溶接の仕事に資格は必要?取得方法や難易度をくわしく解説ー

「溶接の仕事には資格が必要なの?」

溶接業界に興味があるが、資格が必要かどうか不安で応募をためらっている人もいるでしょう。実際には、溶接の種類によっては、特別な資格がなくても仕事ができます。

しかし、資格を取得することにより、技術力の向上はもちろん、より安全に作業を進めることができるでしょう。

この記事では、溶接に必要な資格の種類や、取得する方法について説明します。また、各資格の難易度についても詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

 

資格がなくても溶接作業は可能?

DIYなど自宅での溶接作業に特別な資格は不要ですが、仕事として溶接をする場合には必要です。

企業が社員を溶接業務に従事させる場合、労働安全衛生法に基づく研修受講や資格取得が求められます。資格を持たない従業員に作業を任せると、法律違反で最高6ヶ月の懲役、あるいは50万円の罰金が課せられることもあります。

溶接に関連する資格は、使用する溶接技術や機器によって種類が異なります。国家資格と民間資格の二つに分かれ、それぞれで求められるスキルも大きく異なります。

資格を取ることで技術が向上するだけでなく、キャリアアップのチャンスも広がります。

 

【国家資格】溶接に関する資格4種類と取得方法

溶接のタイプによっては、労働安全衛生法に基づく国家資格が必要になります。特に取得率が高い、4つの資格について見ていきましょう。

 

1.アーク溶接作業者資格

溶接方法:アーク溶接
取得難易度:低
受験資格:18歳以上
取得費用:12,000円~16,000円(機関により異なる)

アーク溶接作業者の資格は、入門レベルとされています。この資格は、3日間の集中講座を受けることで取得可能です。講座内容には、学科11時間と実技10時間の特別教育が含まれます。

この資格は、自動車製造業や建設業、修理工場や鉄工所など多岐にわたる業界で役立ちます。大型の製造施設では機械溶接が普及していますが、アーク溶接作業者の需要は今後も続くと考えられます。

 

2.ガス溶接技能者資格

溶接方法:ガス溶接
取得難易度:低
受験資格:18歳以上
取得費用:14,000円~20,000円(機関による変動あり)

ガス溶接技能者の資格は、初心者向けの資格です。

この資格は、学科8時間と実技5時間の講習を受け、その後学科試験に合格することで取得できます。講習内容は理解しやすく、適切な準備をすれば試験合格できるでしょう。

ガス溶接は、自動車製造や造船、鉄工所、建設業など幅広い産業で重宝される技術です。特に複雑な工事では、機械で対応しにくいこともあり、将来的にも安定した需要が見込まれます。

 

3.ガス溶接作業主任者資格

溶接方法:ガス溶接
取得難易度:中
受験資格:ガス溶接技能者として3年以上の経験
取得費用:6,800円

ガス溶接作業主任者の資格は、ガス溶接技能者として最低3年の実務経験を有していることが必要です。この資格は、ガス溶接の作業指導や管理を担う責任者としての能力があることを証明します。

資格取得には学科試験の合格が求められ、実技試験は不要です。

 

4.ボイラー溶接士資格

溶接方法:ボイラー溶接
取得難易度:中
受験資格:溶接作業の実務経験1年以上
取得費用:学科6,800円+実技18,900円

ボイラー溶接士は、ミスが原因で大事故に繋がる可能性があるため、高い技術力が求められる資格です。この資格の取得には、普通ボイラー溶接士と特別ボイラー溶接士という2種類の試験、それぞれの学科と実技をクリアする必要があります。

ボイラー製造工場や発電所など、ボイラー関連設備がある場所で特に需要が高い資格であり、技術が専門的で資格者も少ないため、引き続き高い需要が見込まれます。

 

【民間資格】溶接に関する資格2種類と取得方法

溶接の民間資格は、国家資格と比べて一般的に難易度が高いことが特徴です。また、取得するために必要な経験や費用もより高額になります。以下では、溶接業務に関連する民間資格で特に人気のある2つの資格について、詳細な概要を提供します。

 

1.溶接管理技術者資格

取得難易度:中
受験資格:理科系大卒または実務経験(級による)
取得費用:約55,000円

溶接管理技術者の資格は、溶接技術に加え、工事の作業管理や計画立案を行う民間資格です。公共事業を受注する際には、この資格を持つ者が現場に常駐することが求められることが多く見られます。

試験は、2級・1級・特別級の三階級に分けられ、各級ごとに試験の内容と対応可能な業務が異なります。

この資格は、橋梁、機械製造工場、エネルギー施設など、溶接が求められる多くの現場で価値が認められています。

 

2.溶接作業指導者資格

取得難易度:高
受験資格:25歳以上/JIS認定または公認の溶接資格と実務経験
取得費用:51,700円

溶接作業指導者の資格は、溶接現場の指導者に向けた、日本溶接協会が発行するものです。民間資格であり、必須ではないものの、資格を所持することで、高い溶接技能を証明できます。

この資格は、3日間の講習を経て筆記試験をパスすれば取得できます。試験は内容の理解があれば合格率は100%と非常に高く、しっかりと準備すれば合格は難しくありません。

特に溶接工事の現場で監督業務を担いたい人や、溶接業務の管理職を目指す人におすすめの資格です。

 

溶接未経験者に適した資格はある?

溶接を始めたばかりの方には、「アーク溶接作業者」や「ガス溶接技能者」の資格がおすすめです。これらの資格は入門レベルとされ、短期間の講習だけで取得できるため、取得が簡単です。

溶接作業において一定の経験を積み、技術が向上してきたら、次のステップとして「溶接管理技術者」の資格取得を検討するのが良いでしょう。この資格は、多くの現場で需要が高く、キャリアアップに役立つ資格として知られています。

 

まとめ

この記事では、溶接作業に必要な資格の種類や取得方法、難易度について説明しました。

溶接関連の資格は多岐にわたり、それぞれがスキルの証明やキャリアの向上に役立ちます。

溶接の経験がない方には、資格取得が難しく感じられるかもしれませんが、中には短期間の講習で容易に取得できるものもあり、初心者にも適しています。

資格取得への一歩を踏み出してみませんか。

2024.05.17